月次概況(2017年12月)
Monthly Overview
2017年12月期
気候と商況
12月の気候は、全国的に気温が低く、北海道・東北地方の日本海側では大雪になる時期がありました。北日本では日照時間がかなり少なくなりましたが、東日本太平洋側では平年よりも多く、晴れた日が続きました。(一部気象庁発表より抜粋)
百貨店の商況については、円安・株高を背景として、これまでと同様に訪日外国人や富裕層による高額品の販売が好調に推移し、売上高速報値(既存店ベース)では大手百貨店5社の内、3社が増収となりました。しかし、11月に気温の低下によって冬物商材が売上を伸ばした衣料品は、中間層の節約志向が強まる中で、12月は低調に推移した店舗もあり明暗が分かれました。
そのような市況の中、当社においては、「ブルゾン・アウター」が既存事業における店頭販売額で前年比117%、「ウールコート」が同104%と伸ばし、「手袋」や「マフラー」などの防寒アイテムも好調に推移しました。その一方で、売上規模の大きな「ニット」をはじめ、その他の多くのアイテムが前年実績を割り込み、当社既存事業における店頭販売額は前年比99%となり、全社店頭販売額においては、既に終了したブランドの影響により前年比92%で推移しました。
店頭販売額前年比(下期・年間)
10月 | 11月 | 12月 | 下期計 | 年間計 | |
全社 | 91% | 94% | 92% | 91% | 91% |
既存事業※ | 98% | 100% | 99% | 97% | 99% |
紳士服事業(既存) | 98% | 99% | 97% | 97% | 97% |
婦人服事業(既存) | 98% | 101% | 102% | 98% | 100% |
マッキントッシュ事業 | 99% | 102% | 103% | 100% | 105% |
ポール・スチュアート事業(既存) | 97% | 99% | 98% | 94% | 93% |
エポカ事業 | 107% | 105% | 110% | 103% | 98% |
アマカ事業 | 84% | 98% | 98% | 85% | 87% |
エヴェックス事業 | 97% | 104% | 105% | 98% | 95% |
トゥー ビー シック事業 | 89% | 98% | 96% | 84% | 89% |
ラブレス事業 | 106% | 102% | 92% | 100% | 104% |
基幹7事業合計 | 98% | 102% | 102% | 97% | 99% |
EC・通販 | 115% | 92% | 115% | 112% | 120% |
- 既存事業:展開終了ブランドを除く前年対比が可能な事業
商品動向
紳士服
紳士服においては、10月から好調を維持している防寒アイテムの売上シェアが引き続き高く、「ウールコート」が既存事業における店頭販売額で前年比112%、「ブルゾン・アウター」が同110%となりました。人気のデザインは、定番として人気が続くシンプルなステンカラーやバルカラータイプ、透湿・防水など機能を備えたもの、京鴨を使用した軽くて暖かいダウンアイテムや高価格であっても上品さがありビジネスでもカジュアルでも着用可能、ライナーを取り外せば春まで長く着用できる汎用性の高いタイプが好評となっています。
また、「ジャケット」が店頭販売額で前年比104%、「パンツ」が同106%と堅調。ポリエステル素材でありながらウールの表情を持つタイプや3シーズン着用可能で長く着用できるものがセットアップで好調に稼働しています。この時期にギフトとしても需要が高い「ニット」は前年に届きませんでしたが、「マフラー・ストール」が店頭販売額で前年比112%と防寒アイテムとのコーディネートやギフトとしても動きがみられました。ピンクやオレンジ、ブルーなどメランジ系の明るいカラーのニットや1枚で2色のカラーが楽しめるリバーシブルのマフラーが顕著に動いたことが特徴として挙げられます。
婦人服
婦人服においては、この時期大きなシェアをしめる「コート」アイテムが既存事業における店頭販売額で前年比101%、コートに次いでシェアの高い「ニット」は同100%で昨年を維持しました。「ドレス」「ジャケット」は前年に及ばなかったものの、ボトムの「スカート」が113%、「パンツ」が112%と共に堅調に推移したことから、既存事業における婦人服店頭販売額の前年比は102%となりました。
「コート」の中でも「ダウンコート」では、防寒性の高いロングダウンコートを筆頭に、ボリュームのあるボトムにも合わせやすいショート丈や従来よりもダウンの分量を少量に抑え控えた細身に見えるタイプ、春先にも着用できるようなライトグレーなどの明るめの色が人気となりました。「スカート」アイテムについては、ミディ丈、裾に変化のあるヘムライン、フレアシルエットの要素をもつタイプが人気となったほか、華やかなシーンが増える年末年始に向けてレースをあしらったものや、トップスとセットで着るとワンピースの様な着こなしができる、よりエレガントなタイプがよく稼働しました。
ブランド
エポカ ウォモ
商品名
ダブルフェイスメルトンバルカラーコート
素材
毛76%、ナイロン23%、ポリエステル1%
色展開
グレー、ネイビー
サイズ
44、46、48、50
価格
本体価格 ¥76,000+税
商品特長
国内の厳選素材を使用したバルカラーコートです。日本で紡績した糸に、ナイロンを巻いて杢糸を作り、表は杢、裏は無地の二重織にしています。素材本来の温かみと上質感を最大限に表現したシンプルなコートです。
ブランド
エポカ
商品名
ピーチタフタ ライトダウンコート
素材
表地 ナイロン60% ポリエステル40%
色展開
ネイビー、ブラウン、イエロー
サイズ
38、40
着丈
103㎝(38サイズ)
価格
本体価格 ¥86,000+税
商品特長
ダウンの分量を少量に抑えて全体的に細身に見えるダウンコートです。中わたではなくダウンコートなので、冬の防寒にも十分対応できます。衿はドット釦で折りたたむように留めるとスタンドカラーになり、釦を外すと大きな衿に広がって、2つの見せ方が楽しめます。また、ファスナーで衿を取り外してノーカラーにもできる3WAYで着こなしに変化がつけられます。素材は高密度でしなやかな風合いを兼ね備えたハイマルチコンパクト素材です。タテにブライトナイロンを交織することにより、陰影のある素材に仕上げました。