月次概況(2017年11月)
Monthly Overview
2017年12月期
気候と商況
11月の気候は、月の上旬では東・西日本を中心に晴れた日が多く、中旬から下旬にかけては真冬並みの寒気が流れ込み、北日本では雪の日が多く、東・西日本でも気温の低い日が続きました。(一部気象庁発表より抜粋)
百貨店の商況については、これまでと同様に訪日外国人や富裕層による高額品の販売が好調だった上に、気温が下がったことで、衣料品においてもコートなど高単価な冬物商材が売上を伸ばしたため、11月の大手百貨店5社の売上高速報値(既存店ベース)は、4ヵ月連続の全社増収となりました。
そのような市況の中、当社においても「コート」が既存事業における店頭販売額で前年比105%となり、その中でも「ウールコート」が同111%と好調に推移しました。その一方で、売上規模の大きな「ニット」や「ジャケット」が前年実績を僅かに割り込み、その他の多くのアイテムも前年実績を下回ったため、当社既存事業における店頭販売額は前年比100%となり、全社店頭販売額においては、既に終了したブランドの影響により前年比94%で推移しました。
店頭販売額前年比
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
全社 | 85% | 92% | 93% | 91% | 94% | |
既存事業※ | 91% | 97% | 100% | 98% | 100% | |
紳士服事業(既存) | 93% | 93% | 101% | 98% | 99% | |
婦人服事業(既存) | 89% | 99% | 99% | 98% | 101% | |
マッキントッシュ事業 | 94% | 99% | 100% | 99% | 102% | |
ポール・スチュアート事業(既存) | 84% | 89% | 96% | 97% | 99% | |
エポカ事業 | 89% | 97% | 110% | 107% | 105% | |
アマカ事業 | 72% | 86% | 87% | 84% | 98% | |
エヴェックス事業 | 92% | 98% | 93% | 97% | 104% | |
トゥー ビー シック事業 | 67% | 82% | 81% | 89% | 98% | |
ラブレス事業 | 109% | 102% | 108% | 96% | 102% | |
基幹7事業合計 | 88% | 95% | 98% | 98% | 102% | |
EC・通販 | 119% | 121% | 119% | 115% | 92% |
- 既存事業:展開終了ブランドを除く前年対比が可能な事業
商品動向
紳士服
紳士服においては、例年コート商戦のピークとなる11月3週目(11/20~26)に防寒物の動きが活発になり、ウールコートをはじめダウンや合繊素材などの様々なタイプが堅調に稼動し、「コート」が既存事業における店頭販売額で前年比104%となりました。今年は、順調に冬が訪れていることや買い替え需要なども見受けられ、昨年に比べて防寒アイテムの動き出しが早く、前月に引き続き好調に推移しています。
人気のデザインは、シンプルなステンカラーやスタンドカラー、インナーのダウンベストが単品としても着用できる汎用性の高い3WAY仕様や、ウール素材でありながら透湿・防風・水をはじきやすいといった機能を備えたものなど、着回しが効き長く着用できるタイプが好評です。そして、好調の防寒アイテムに伴い、「マフラー・ストール」が店頭販売額で前年比102%。カシミヤ混やジャカード素材、ペイズリー柄や1枚で3種のカラーや柄が楽しめるものなど、コートに合わせてコーディネートの幅が広がるタイプが動いています。また、この時期にメイン商材ともなる「ニット」が前年を下回る一方で、「カットソー」が店頭販売額で前年比107%と健闘。一枚でサマになる肉厚素材や柄に表情のあるものから、インナーとして活躍するシンプルなタイプまで満遍なく稼動しました。
婦人服
婦人服においては、コート需要が高まる中、特に「ウールコート」が既存事業における店頭販売額で前年比113%と好調に稼働しました。ボトムでは「スカート」アイテムが10月に続き同111%と健闘。一方で「ニット」「ドレス」アイテム等が若干前年を下回ったことから、既存事業における婦人服店頭販売額の前年比は101%となりました。
「ウールコート」においては、昨年はコーディガンやダブルフェイスの薄手コートに人気が偏る傾向がありましたが、今冬はショート・ミドル・ロング丈、デザインもエレガント・トラッド・カジュアル、色もベーシックから明るいカラーまで満遍なく動いているのが特徴となっています。「スカート」アイテムについては、ツィード、ニット、チェック柄、ミディ丈、裾に変化のあるヘムライン、フレアシルエット、ラップデザイン等の要素をもつタイプが10月に続き人気となったほか、華やかなシーンが増える年末に向けてレースをあしらったものなど、よりエレガントなタイプも動き出しました。
ブランド
エポカ ウォモ
商品名
二重織ウールスタンドカラーコート
素材
毛100%
色展開
グレー、チャコールグレー、ネイビー
サイズ
44、46、48、50
価格
本体価格 ¥76,000+税
商品特長
尾州産の厳選素材を使用したスタンドカラーコートです。通常コートに用いる紡毛素材ではなく、スーツなどで使用される梳毛糸を強圧縮して仕上げることで、ツヤのある滑らかな深みのある色目を表現しました。シンプルなデザインならではの上品な仕上がりの1着です。 昨年同時期に売れ筋となったコートと比較して、前年比134%の販売実績。
ブランド
ポール・スチュアート
商品名
FIRST COAT(ファーストコート)
素材
本体 カシミヤ60%、羊毛27%、ナイロン13%
色展開
グレー、ネイビー
サイズ
4、6、8、10
価格
本体価格 ¥180,000+税
商品特長
軽さとしなやかさを併せ持つオリジナルのカシミヤ混素材に光沢の出るビーバー仕上げを丁寧に施したシンプルなデザインのタイロッケンコート。上質感、軽さ、パスポートが収納できるファスナー付きなど6つのポケット、ジャケットの上に羽織っても美しいシルエットと着心地の良さを両立できることが特徴で、ビジネスにおける様々なシーンに通用するよう随所にこだわりをいれた1着です。着用することで更に自信を持つことができる、品質の良さと機能性を備えた女性用ビジネスコートです。11月「ファーストコート」の売上は計画比で155%。年明けも需要があると見越して増産に入りました。昨年同ブランドで11月に最も売れたウールコートに比べても214%の売上です。