トップメッセージサステナビリティ

Top Management's Message

代表取締役社長 大江伸治の写真

地球温暖化による気候変動に加え、人権問題など責任ある調達や循環型社会の実現、人的資本経営への転換など、特にファッション産業が抱える環境・社会課題は多岐に亘っています。

当社もこうした課題解決の一翼を担うべく、昨年、「持続可能な地球環境への貢献」、「サーキュラーエコノミーへの取り組み」、「CSR調達の更なる推進」、「多様性の尊重と働きがいのある職場づくり」の4つのマテリアリティを特定し公表致しました。そしてこれら4つのマテリアリティそれぞれに定量目標を設定し、その達成に向けた個別アクションプランを推進中であります。

アクションプランの推進にあたっては、従業員一人ひとりが自らの課題として取り組むとともに、サプライチェーン全体における大きな課題については、パートナーシップを深化させて協働してまいります。

また、「サーキュラーエコノミーへの取り組み」に関しては、新たな取り組みとして、当社らしいリユース事業の実現に向けて準備を進めており、循環型社会への貢献と持続可能なビジネスモデルの両立にチャレンジする所存です。

当社は引き続き、全社を挙げてサステナブルな社会の実現に貢献することを目標に掲げ、事業を推進してまいります。
今後ともなお一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年3月

代表取締役社長

大江 伸治

社外取締役 村上佳代の写真

社外取締役メッセージ

大江社長のメッセージで触れられている4つのマテリアリティのなかで、特に注目しているのは「多様性の尊重と働きがいのある職場づくり」です。これはまさしく、「人的資本経営」の領域です。

人的資本経営は、「個⼈の持つ⼈的資本(スキル・ノウハウ)を⼗分に発揮するための⼟台を再構築し、サステナブルな競争⼒を創出する経営」と言われています。(注)

三陽商会は今、アパレル企業としてIT/デジタルを活用し、CRM、ECサイト強化、実店舗との相互補完体制の確立等にも取り組んでいます。一方で、IT/デジタルはあくまで道具、手段に過ぎません。それを事業や経営に活用し企業成長させる「人(社員)こそ資本」は、今の当社にとって原点回帰の考え方ではないでしょうか。

「人」という資本は、組織や体制、環境、社内文化の影響を良い方にも悪い方にも強く受けるものです。今、多くの先進企業が「人的資本経営」を課題と認識し、それを意識した取り組みを始めたことに何ら疑問はなく、当社においても来るべき時が来たと言えます。

このたび、当社は人的資本経営に関連する指標と目標を11項目策定し、それぞれ目標達成年度を宣言しました。法定指標の「女性管理職比率」をはじめ、当社の人的資本方針に沿った「40歳を迎える新卒総合職社員が3職種、2ブランドに従事している比率」等、アパレル企業として成長する為の独自指標を設定しています。

これらの取り組みを通じて、企業価値向上につなげることを期待するとともに、社外取締役として引き続き支援してまいります。

今後も皆様のご理解とご協力を賜りますことを心よりお願い申し上げます。

注:中央⼤学 島貫智⾏教授,⼀橋ビジネスレビュー2023SUM.より

2024年3月

社外取締役

村上 佳代