当社は、1960年代から社内に商品試験室を設け、品質テストをおこなってきました。その歴史を引き継ぎ、現在でもQC(Quality Control)の専門グループのスタッフが、社内外の関係先と連携しながら、安心・安全な商品の提供を目指して日々の業務に取り組んでいます。
企画~販売におけるQC(Quality Control)活動
安心・安全な商品の提供に向けた取り組み
①社内における品質管理への取り組み
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(1)品質管理
お客様に満足していただける商品を提供するため、独自の「品質管理基準」を定め、管理することにより当社の製品の品質維持・向上をはかっています。使用用途・素材にあわせて、染色堅牢度・寸法変化・強度等を事前に確認し、原材料や附属・製品の品質についてのチェックを行っています。
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独自の「品質管理基準」をまとめた冊子
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(2)社内研修
年に1回、下記の内容で品質に関する社内研修を実施しています。
<①ブランド別QC会議>
ブランド毎に関係者(デザイナー・パタンナー・企画担当者・生産担当者)を対象として、品質管理状況の報告や、不良事例を基にした再発防止策について共有しています。 -
「ブランド別QC会議」の様子
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<②全社員を対象としたQC/PL研修>
「家庭用品品質表示法」「不当景品類及び不当表示防止法」など製品に関連する各種法令の要旨を本社・各支店の社員に周知し、また過去1年間に発生したPL(製造物責任)事例について、発生内容・原因・対応を共有して注意喚起を行い、製品安全や法令遵守の徹底をはかっています。 -
「QC/PL研修」の様子
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(3)お申し出品調査
お客様からのお申し出に対して、原因究明のための調査を行っています。事前試験データの確認、再現試験等を行い、調査報告書を作成し、各ブランド担当者と情報を共有しています。また一部お申し出については、原因を全社で共有し、今後の製品づくりの改善につなげています。
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担当者による検査の様子
②工場・検品所に対する取り組み

工場での研修会の様子
(1)工場に対する取り組み
- 独自の工場管理運営基準を定め、コンプライアンス面・設備面・環境面・管理体制・技術面の各項目が実行されていることを確認しています。
- 取引開始前には、工場管理運営基準に基づいたチェックシートを用いて一定の基準に達しているか確認することを基本としています。
- 縫製技術・検査技術・品質管理の各レベルが高い水準にある工場は、「認定工場」に指定し、工場自らが検査を行う「認定工場制度」を設けています。「認定工場」に対しては、定期的に研修会を開催し、針・危険物管理の徹底の依頼、倉庫・店頭等で発見された不良事例の共有、製品を使った検査手順の確認などを行い、検査手順の維持・検査精度や品質意識の向上を図っています。
- 海外の主要工場に対しては、半年に1回QC担当者が訪問し、品質に関する「QC会議」を実施しています。指定検品所での検査結果をもとに、不良率の推移や、不良内容を確認し、品質目標の設定と達成度を確認します。工場・商社・当社がお互いに現状の状況や問題点を評価しあい、当社への要望も聞き取ります。聞き取った要望事項は、企画・生産等関連部門にフィードバックし、相互の信頼関係の構築につなげています。あわせて工場内の針管理・危険物管理状況、品質管理状況も確認し、一定以上の水準であることを確認しています。

検品所での研修会の様子
(2)検品所に対する取り組み
- 検査や検品の精度が一定水準以上である検品所を「指定検品所」として指定し、国内外で生産した当社製品の検品・検針を行うことにより、品質の維持・向上を図っています。指定検品所では、当社が作成した検品フローを運用しています。
- 主な国内・海外指定検品所には、定期的にQC担当者が訪問し、当社製品の品質状況の確認をしています。
- 国内指定検品所に対しては、年に1回研修会を開催しています。この研修会では、針・危険物管理の徹底の依頼、倉庫・店頭等で発見された不良事例の共有、製品を使った検査手順の確認などを行い、検査手順の維持・検査精度や品質意識の向上を図っています。
- 海外の主要な指定検品所に対して、半年に1回QC担当者が訪問し、品質に関する「QC会議」を実施しています。指定検品所での検査結果をもとに、不良率の推移や、不良内容を確認し、工場との「QC会議」につなげています。
上記の取り組みを通して、当社では、工場・検品所との相互の信頼関係を構築・維持することにより、安定した品質の商品の提供を目指しています。